BOOK.「緊急事態にどう備えるか。自衛隊員が伝授する災害別テクニック『自衛隊防災BOOK2』」

「自衛隊防災BOOK2」
(マガジンハウス)

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 9月9日に千葉県に被害をもたらした台風15号に続き、10月12日には大型の台風19号が関東、東北、北海道地区を襲いました。この台風は、2か月の降水量が1日で降るという今までに経験したことのない豪雨により長野県の千曲川のほか、東京都内、福島県、宮城県などで川が決壊するなど甚大な被害をもたらしました。
 台風、豪雨、地震、・・・・年々、日本を襲う災害の数は増えつつあります。暴風は民家の屋根を吹き飛ばし、豪雨は川を決壊させ民家に浸水し、住民を襲います。災害はライフラインも破壊し停電や断水も発生させます。
 生きるか死ぬかに追い込まれる状況にどう備え対応すべきか。現在、災害対策本は数多く出版されています。中でも30万部を発行したのが昨年8月に発売された「自衛隊防災BOOK」(マガジンハウス)です。

この本には地震、台風、豪雨に役立つ危機管理のプロによる直伝のテクニックが分かりやすいイラストと写真と文章で100例をまとめています。1作目のパート1では自分の胸の高さ以上に荷物や物を置かないこと、地震発生に備えての部屋管理の仕方や、断水に備え風呂に水を貯めること、電車に立って乗車している場合は、両手でつり革を持つなど基本的なことが書かれています。
 自宅で停電した時は懐中電灯にナイロン袋を付けてランタン代わりにする。緊急時に自分の電話は使えなくなった場合は、無料の公衆電話を使う。非常食には「かんぱん」と「板チョコ」が少量でもエネルギーに変わりやすい。缶切りがない場合には、缶の蓋をコンクリートなどにこすり、側面を押すと缶が開くなどの方法も紹介されています。
 以外と基本的なことは忘れがちですが、再度、確認することも大事ですね。
 
 そして、今年の10月に発売されたのがパート2の「自衛隊防災BOOK2」(マガジンハウス)です。同著には全国の自衛隊員が伝授する災害別テクニック129が掲載されています。パート1同様にイラストと写真をふんだんに使用し、読みやすく理解しやすい内容になっています。

 

災害によるケガ対策も

「自衛隊防災BOOK2」では「大雨から、安全に身を守る方法」「地震の発生時&被災後を乗り切るには」「強風が吹いた時にケガを回避する方法」などについてのテクニックを以下に伝授しています。
 自宅にいて「大雨注意報」が出たら、排水溝を掃除することです。大雨による冠水、浸水被害を抑えるには、家の周りの排水溝を掃除し、雨水の流れをよくしておくことが重要です。落ち葉やごみが溜まっていると水がながれにくくなってしまいます。また車が浸水した場合は、むやみにエンジンをかけないことです。排気口が水につかった状態でエンジンをかけると、エンジンが故障するのはもちろん、電気系統のショートで火事が発生する可能性があります。
 
 会社にいて大地震に遭遇した場合は、上方からの落下物を防ぐために、ヘルメットをかぶるかパイプ椅子をヘルメットがわりにすることです。自宅にいて遭遇した場合は、トイレの扉を開けたままにして中に避難するのも安全な避難方法の一つです。
 
 火事や地震で逃げる途中に捻挫した場合は、タオルやネクタイなどで足首をしばり90度に保つ。次にネクタイを足の甲でクロスし、足裏で交差させる。また、ガラスが割れて破片が足に刺さった場合は、自分で抜いたりすると傷がひどくなる可能性があることから、むやみに破片をぬかずに、刺さった周りにガーゼやホワイトテープをはり包帯を巻いてしっかり固定し病院で手当てする・・・・などを挙げています。
 

災害で戦場化する日常

Commentブログ筆者
 9月から10月にかけて日本を震撼させる大型の台風による被害が相次いでいます。9月の台風15号は強風で千葉県の館山などに住む方々の民家を襲い屋根を吹き飛ばしました。この強風で電柱が破損し停電が発生、被害を受けた全域が復旧するまでに3週間以上がかかりました。
 
 この状況から1か月が経過した10月12日から13日には関東、東北、北海道地区を襲った台風19号では、2か月に降る雨が1日で降るという大雨が降りました。長野県の千曲川をはじめ東京都内では多摩川が決壊したほか、栃木県、福島県や宮城県など各地域で多くの川が決壊し停電も発生しています。

被害状況は17日現在、死者77人、行方不明者10人と発表されています。車はもちろん、家が水没してしまうという大災害です。日本はここ数年では、地震だけでなく、水害の被害が年々、拡大しているのです。台風19号についても2万人の自衛隊が救援活動に動いています。
 
 東日本大震災や昨年7月に四国や広島県で発生した西日本豪雨では救助活動にあたった自衛官の「まるで戦場だった」という発言を聞きましたが、災害が発生した場合に日本はいつ、どこで戦争と変わらない悲惨な状況に追い込まれるか分からない環境にあります。あらゆる事態を想定し備えなければいけません。
 今回の台風で被災された方々の健康と、一日も早い復旧を祈念致します。

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